　３月１９日で任期満了となる福井俊彦日銀総裁の後任人事について、与党が民主党に対し、元財務次官の武藤敏郎副総裁を昇格させる案を非公式に打診したことが２２日、明らかになった。

　政府は来週中に国会に人事案を提示する見通しだ。

　関係者によると、自民党の伊吹幹事長、二階総務会長、大島理森国会対策委員長は２１日夜、民主党の山岡賢次国対委員長と横浜市内で会談し、「新総裁には武藤氏が適任だ」などとして、理解を求めた。山岡氏は「是認する理由がない。余人をもって代え難いと言うが、ほかにも人がいる」と述べ、難色を示したという。

　日銀総裁人事の国会同意をめぐっては、衆参の議院運営委員会が候補者の所信聴取の手続きについて最終調整を進めている。政府・与党は、手続きの細部が固まり次第、人事案を提示したい考えだが、民主党内には、財政政策と金融政策の分離を求める立場から、財務省出身の武藤氏への反対論が出ている。

　これに関連し、自民党の伊吹氏は２２日午前の記者会見で、「各党が『このような金融政策をしてくれる人（がいい）』と言い出したら、金融政策への政治介入になる」と述べ、民主党内の反対論をけん制した。
