東北新幹線延伸すると…
　２０１０年の東北新幹線八戸―新青森間開業によって、青森空港の羽田便利用者は、開業しなかった場合に比べて７万４０００人減少するとの試算を県がまとめた。県は青森空港の羽田便の利便性を向上させるため、増便や運賃引き下げなどを航空会社に働きかけていく方針だ。

　新幹線開業により、東京―新青森間の所要時間は３時間１０分程度で結ばれ、従来より１時間弱短縮される。航空機だと羽田―青森間は１時間２０分だが、空港までの交通の便を考えると、新幹線と競合することが予想される。

　県の需要予測調査によると、青森空港の羽田便利用者数の推移を現行のサービス水準で試算すると、新幹線開業初年の１０年は６５万２０００人と見込まれ、開業しなかった場合の７２万６０００人に比べ、７万４０００人減少するとの推計が出た。

　新幹線の新型車両導入により、所要時間がさらに５分程度短縮される見通しの１２年には、利用者数は６２万４０００人となり、開業しなかった場合の７３万２０００人に比べると、１０万９０００人も減る見通しだ。

　また、１０年に新幹線が開業した場合の羽田便の採算性に与える影響を調べたところ、座席数２９０席の航空機で１日６便運航している現行の態勢では、航空会社の採算ラインと言われる搭乗率６０％を維持できないことがわかった。ただし、１５０席の航空機だと、１日１０便の運航が可能だという。

　こうした結果を踏まえ、県は「１０年の羽田空港の発着枠拡大を見据え、機材の小型化と増便を航空会社に要請していく」という。

　小林巧一・県新幹線・交通政策課長は「県民にとって交通手段の選択肢は多い方がいい。新幹線と航空機が共存できるような対策を講じていきたい」としている。
