parboxの処理
以下はhttp://www.h4.dion.ne.jp/~latexcat/intro/intro8.htmlからのまるまる引用です.
\parbox{width}{text}
(width は段落の幅,text は段落のテキスト)という書式で用います.例えば,
\parbox{15zw}{% 幅15zwのテキストを作ります. ここで用いている \texttt{\symbol{'134}parbox}の中では, \texttt{\symbol{'134}verb}コマンドは使えません.}
という入力からは,次のような出力が得られます.(ただし,(タイプライタ体を適用している箇所での) \symbol{'134} というのはバックスラッシュ文字のことです.)
また,\parbox[b]{15zw} のようにオプションをつけると “\parbox で作成したテキストの, \parbox の外部の行に対する位置関係”を指定することができます.オプションと位置関係との対応は大まかに言えば次の通りです(デフォルトは“c”です.)
* b: \parbox の中の段落の最後の行を外部の行に揃えます. * c: \parbox の(縦方向の)中央を外部の行に揃えます. * t: \parbox の中の段落の最初の行を外部の行に揃えます.
ここで,\parbox にオプションをつけた例を挙げます.
これと
\parbox[b]{5zw}{幅を決めた段落(小さい箱)の例です.}%
これと
\parbox[c]{5zw}{幅を決めた段落(小さい箱)の例です.}%
次の箱は
\parbox[t]{5zw}{幅を決めた段落(小さい箱)の例です.}% \verb/\parbox/の例です.
TeX output for the previous input text
この \parbox には,その中で \verb コマンドや verbatim 環境を用いることはできない,という制約があります.幅を決めた段落の中で \verb コマンドや verbatim 環境を用いたい場合には,
\parbox{width}{text}
のように記述する代わりに
\begin{minipage}{width} text \end{minipage}
と記述することができます.また,minipage 環境にも \beginminipage[b]{10cm} のようにオプションをつけることができます.オプションの意味は \parbox の場合と同じです.なお,minipage 環境の中では,その minipage 環境の中での “脚注”をつけるといったこともできますが,ここでは深入りしません.
以上のことをまとめると,次のようになります.
1. テキストの右寄せ,中央寄せ,左寄せはそれぞれ, flushright 環境,center 環境,flushleft 環境で行うことができます. 2. 環境の中にさらに環境を入れても構いません. 3. テキストをファイルに書き込んだ通りに出力するには, verbatim(*) 環境または \verb コマンドを使います. (ただし,\verb コマンド, verbatim 環境は他のコマンドのパラメータの中では使えません.) 4. 「引用」風の,字下げを行った記述は quote 環境で出力できます. 5. 「幅を指定した段落」は \parbox コマンドまたは minipage 環境で出力できます.
Link: Texの備忘録(4994d)
Last-modified: 2007-11-29 (木) 15:35:20 (6263d)